柏レイソルはアウェーで大勝!〔ACL〕

 ◆アジア・チャンピオンズリーグ1次リーグ ▽H組 水原三星2―6柏レイソル(3日・水原W杯スタジアム) H組の柏レイソルはアウェーで水原三星(韓国)に6―2と大勝して1次リーグ3連勝を飾った。1―0で迎えた後半は4度もPKを取られる逆境にも大量6ゴールではね返し、決勝トーナメント進出へ王手をかけた。次戦は9日で柏レイソルがホームで水原三星と対戦する。

 柏レイソルに容赦なくアウェーの笛が吹き荒れた。前半を1―0で折り返した後半。自陣エリア内で相手と競り合ったMF大谷がハンドを取られた。明らかに不可解な主審の判定。水原三星に与えられた1つ目のPKだった。

 同点のピンチに守護神は冷静だった。「それも含めてサッカー。いちいちストレスを感じなかった」とGK菅野。FWラドンチッチの左足のシュートを横っ跳びではじき出した。先月13日のセントラルコースト戦に続く2戦連続PKストップで同点のピンチを防いだ。首をかしげたくなる判定は続いた。結果、後半だけで1チームへ異例ともいえる4度も水原三星にPKが与えられた。後半28分にはFWリスティッチに決められるも、10年までJ1川崎フロンターレに所属したFW鄭大世が21、46分の2本を外し救われた。

 アウェーの洗礼には圧倒的な決定力で立ち向かった。口火を切ったのは栗沢だった。1―0の後半6分。右CKのこぼれ球を左足アウトサイドにかけたドライブシュートをネットに突き刺した。「無心で蹴れた。嫌な時間帯に取れたのはうれしい」。1日にタレント佐藤弥生(27)との結婚を発表し臨んだ一戦。30分には2点目をゲット。「結婚報道もあったし何か後押ししてくれたのかな」祝砲を最高の場面で決め笑顔を浮かべた。

 FW工藤、田中順也も2得点と爆発。アウェーの笛を倍返しではねつけた。ネルシーニョ監督(62)は「難しい出来事もあったが強い精神力を見せた」。日本のクラブがアジアの大会で韓国勢から6得点を挙げたのは初。次戦の水原三星戦に勝てば、日本勢最速の1次リーグ突破が決まる。日韓戦第2ラウンドで2年連続の決勝トーナメント進出を決める。

 ◆J1での1試合1チーム最多PK 1試合で1チームに4つのPKが与えられるのは異例。J1リーグ戦では1チーム3PKが最多で過去2回。2000年5月3日のジュビロ磐田川崎フロンターレ(等々力)のジュビロ磐田でMF藤田が3本とも決め、ハットトリックを達成。02年7月27日のジェフ市原ジュビロ磐田(市原)ではジェフ市原が3回のPKを得たが、FW和多田が2回外し、MF阿部が1回決めた。また、この試合はジュビロ磐田にもPKが2本与えられ、両チーム合わせて1試合5PKでJ1リーグ最多となっている。