ロンドン五輪日本代表FW大津祐樹に中村俊輔も所属していたセルティックがオファー!

ロンドン五輪で活躍したドイツ1部ボルシアMGのFW大津祐樹(22)がスコットランドリーグの名門、セルティックにレンタル移籍することが23日、濃厚になった。

大津はロンドン五輪で3得点と活躍。日本がスペインを撃破した場所、グラスゴーを本拠地とするセルティックがその得点力を高く評価し、獲得のオファーを出した。交渉がまとまれば近日中にも正式発表される。

 ロンドンでブレークした若きストライカーにステップアップの機会が到来した。ドイツで出場機会に恵まれなかった大津の新天地に、スコットランドの名門セルティックが浮上。

期限付きでの移籍が濃厚で、大津に近い関係者も「セルティックからオファーを受けて交渉している。このまま条件がまとまれば、移籍が決まることになるだろう」と明かした。

欧州での移籍期限が31日に迫っており、近日中にも合意するもようだ。

 セルティックが獲得を決断するきっかけになったのは、本拠地グラスゴーで行われた関塚ジャパンの五輪初戦、スペイン戦だった。

優勝候補といわれたスペイン撃破に貢献したのは前半34分の大津の決勝弾。視察したクラブ関係者はそのプレーにくぎ付けになり、豊富な運動量を誇る大津をリストアップ。水面下で獲得オファーを出していた。

 大津は昨年7月にドイツ1部ボルシアMGにテスト入団したが、昨季の出場はわずか3試合にとどまった。他クラブ移籍を見据え、「自分をアピールする場」と捉えて臨んだロンドン五輪では3得点を挙げた。

日本を44年ぶりの4強に押し上げた活躍を世界も評価。国際サッカー連盟(FIFA)の公式サイトでも「スペイン撃破に導いた攻撃的なミッドフィルダーで、日本の攻撃に活力を与えていた」と印象的な活躍を見せた選手として紹介された。

世界大会で手応えをつかんだ大津は、14日の所属クラブの公式サイトで「期限付き移籍もあると思う。出て行くこともある。監督と話したい」と心境を吐露。その思いがセルティック関係者にも届いた。

セルティックは過去に中村俊輔(現横浜)、水野晃樹(現柏)が在籍しており、日本人にも縁のあるクラブだ。昨季、43回目となるリーグ優勝を果たし、国内では無敵の存在。

21日に行われた欧州チャンピオンズリーグ(CL)予選の第1戦に勝利し、本戦出場に前進した。本戦では世界のビッグクラブと対戦するだけに、ステップアップとしては最高の環境となる。

五輪での活躍も認められ、9月のW杯アジア最終予選を控える日本代表のメンバー候補にもなるなど、大津の評価はうなぎ上り。日本中を沸かせた“チャラ男”の新たな挑戦が始まろうとしている。

▽大津 祐樹(おおつ・ゆうき)1990年(平2)3月24日、水戸市生まれの22歳。鹿島アントラーズノルテ、成立学園を経て、08年に柏入り。

11年7月、ドイツ1部ボルシアMGに移籍し、3試合0点。J1通算57試合6得点、J2通算9試合1得点。五輪予選3試合2得点。

ロンドン五輪では6試合3得点。中性的な顔立ちで、自他ともに認める「チャラ男」キャラ。1メートル80、73キロ。利き足は右。


水戸市