バルセロナがマルティーノ氏の新監督就任を発表

【AFP=時事】スペイン1部リーグのバルセロナは23日、ヘラルド・マルティーノ氏を新指揮官に招聘(しょうへい)し、2年契約を結んだと発表した。

退任したビラノバ前監督はクラブやファンに感謝

 バルセロナは公式ホームページで、「ヘラルド・マルティーノを今後2年間トップチームの監督として採用することで合意に達した」と、声明を発表した。

 マルティーノ氏は、24日に行われるバルセロナの元指揮官、ジョゼップ・グアルディオラ監督が率いるバイエルン・ミュンヘンとの親善試合では指揮を執らない見込み。

 アルゼンチン1部リーグのニューウェルス・オールドボーイズで成功を収めた50歳のマルティーノ氏だが、8月17日のリーグ戦開幕を控えて新たな環境になじむまであと3週間しか残されていない。

 バルセロナは先週、ティト・ビラノバ前監督がガンとの闘病のため退任せざるを得なくなり、後任探しを余儀なくされていた。

 マルティーノ氏は1991年にCDテネリフェプレーしたものの、スペインでの監督経験は無い。しかしながら、パラグアイとアルゼンチンで指揮官として大きな成功を収めており、FCバルセロナは正しい人選と確信している。

 マルティーノ氏は2002年から2006年の間にパラグアイのリベルタやセロ・ポルテーニョを率いて国内リーグを4度制覇し、その後同国代表チームを指揮。2010年のワールドカップ南アフリカ 大会で準々決勝に進出して0-1でスペインに敗れた。また翌年のコパ・アメリカ2011では決勝進出を果たした。

 その後、現役時代に3度所属し、通算500試合以上に出場したニューウェルスの監督に就任した。マルティーノ氏は、若きリオネル・メッシがサッカー界に足を踏み入れたニューウェルスを立て直し、チームを12-13後期シーズンの優勝とリベルタドーレス杯 2013でベスト4へと導いた
 マルティーノ氏の就任は、メッシからも賛同を得ることになるだろう。メッシの父ホルヘ・オラシオ氏は、現役時代にニューウェルスに在籍していたマルティーノ氏にあこがれていたとも語っている。

 メッシは昨年、アルゼンチンの新聞に対し、「ヘラルド・マルティーノは好きだよ。素晴らしい指導者さ。チームのために何をしたかを後期リーグで示した。彼はチームをしっかり指導した。僕らはみんな彼を尊敬しているよ」と、コメントしている。

 メッシからの評価も重要になるが、新指揮官にとっては新加入のネイマールをメッシの生き生きとしたプレーに影響を与えることなく、バルセロナのシステムにどのように落とし込んでいくかが一番大きな挑戦となる。【翻訳編集】 AFPBB News