バイエルンは敵地でアーセナルに先勝!〔CL〕
19日に行われたチャンピオンズリーグ(CL)決勝トーナメント1回戦ファーストレグ、アーセナル対バイエルン・ミュンヘンの一戦は、3ー1でアウェーのバイエルンが先勝した。
週末のFAカップ5回戦で格下のブラックバーンに屈したことで厳しい批判を浴びているアーセナルは、ジルーを先発で起用せず、ウォルコットを最前線で起用。1列下に左からポドルスキ、ウィルシャー、カソルラが入った。モンレアルをCLで起用できない左サイドバックは、ヴェルメーレンが担当する形でスタートを切っている。
開始直後、アーセナルは右サイドを2度崩した。フィニッシュに持ち込むことはできなかったものの、立ち上がりに良い攻撃を見せる。
しかし、その雰囲気は長く続かなかった。
7分、バイエルンは右サイドからミュラーがマイナスのクロスを入れると、ペナルティーアーク付近に飛び込んだクロースがダイレクトで右足のシュートを放ち、見事にゴールネットを揺らした。
あっさりアウェーゴールを手にしたバイエルンは、落ち着いた試合展開でアーセナルにほとんどチャンスを与えない。すると、21分には追加点。ファン・ブイテンがCKに合わせると、強烈なヘディングシュートはGKの正面だったが、こぼれ球をミュラーが詰めて2ー0となった。
ホームでのファーストレグでいきなり2失点と厳しい状態になったアーセナルは、気持ちの面でも大きなダメージがあったようで、雑なプレーやファウルが目立つ。30分すぎあたりからは敵陣に入る時間が増えたが、バイエルンの守備を崩すシーンはほとんどない。34分にはセットプレーからメルテザッカーがボレーを狙うも、相手DFにブロックされた。
バイエルンは45分、右サイドのラームが上げたピンポイントクロスにマンジュキッチが合わせたが、これは枠のわずか右。2ー0で折り返す。
両チーム交代なしで迎えた後半、試合に大きな変化はない。しかし、55分にバイエルンの集中が一瞬緩み、アーセナルが反撃ののろしを上げる。
アーセナルは右からCKのチャンスを得ると、ウィルシャーが中央に送った。前に出たGKノイアーはジャンプをせずにボールを見送ると、バイエルン守備陣も競らず、ペナルティーエリアでワンバウンド。ファーサイドのポドルスキが古巣相手に頭で押し込み、アーセナルが1点を返す。
運もあって1点差としたアーセナルは、観客の後押しもあり、この得点を勢いにつなげる。2013年公式戦初失点となったバイエルンに対して、積極的な攻撃を仕掛けた。
しかしバイエルンは63分にリベリを下げてロッベンを投入するなどして変化を加え、試合を落ち着かせようと試みた。
アーセナルのヴェンゲル監督は、3枚の交代カードを一気に切ったFAカップ・ブラックバーン戦とほぼ同じ時間に勝負に出る。残り約20分というタイミングでラムジーとポドルスキを下げて、ロシツキとジルーが入った。
すると、その直後にいきなり決定機。ロシツキの長いパスをウォルコットが右サイドで受け、中央にクロスを入れた。このボールにジルーが合わせたが、シュートはGKの正面に飛んでしまい、最高のチャンスを逃してしまう。
最大のピンチを無傷で乗り越えたバイエルンは、チャンスを逃さない。77分、ラームが抜群のオーバーラップで中央のロッベンからパスを引き出し、右サイドの深い位置からクロス。ゴール前へのグラウンダーのクロスにマンジュキッチが飛び込むと、ジャストミートはしなかったが、高く浮き上がったボールがそのままゴールに吸い込まれ、3つ目のアウェーゴールが入った。
セカンドレグに望みをつなげたいアーセナルは2点目を急ぐも、攻めきれない。結局、アウェーのバイエルンが3ー1で先勝した。
バイエルンホームでのセカンドレグは、3月13日に開催される。