フランクフルトMF乾も今季初ゴール!〔ブンデス〕

16日、ブンデスリーガ第3節のフランクフルト対ハンブルガーSVが行われ、3−2でフランクフルトが勝利。

フランクフルトの乾貴士は左サイドハーフでスタメン出場。13分に自身の今シーズン初ゴールとなる先制弾を挙げ、チームの勝利に貢献している。

ここまで2戦2勝と好調なフランクフルトは、序盤から落ち着いたポゼッションと高い位置からのプレッシングで攻撃的な試合を展開。左サイドバックのオチプカを高い位置へ上げ、乾がサイドから中央へ入りながら攻撃の流動性を生み出す。さらにボランチのシュヴェグラーやロデが積極的に絡み、どんどん選手を前線へ送り込んでいく。

今シーズンまだ得点がなく、2戦2敗と波に乗れないハンブルガーSVはその勢いに飲み込まれる格好。

13分の乾のゴールもそのような流れの中で生まれた。プレッシャーをかけて相手のクリアミスを誘発し、乾がボールを拾って素早くドリブル開始。左右に小気味良いステップを踏んでDFマンシエンをかわすと、右足のインサイドシュートを流し込む。強いシュートではなかったが、タイミングのすきを突き、コントロールされたシュートはファーサイドへ吸い込まれた。フランクフルトが先制に成功する。

さらに18分には追加点。乾の左CKが中央にこぼれたところを、FWオーシャンが押し込んで2−0と突き放した。

幸先良く試合を展開するフランクフルトだが、弱点がないわけではない。ボランチの2人が積極的に前方へ上がる反面、守備時にはバイタルエリアが空きやすく、相手のカウンター攻撃への弱さを内包しているのが特徴でもある。2点ビハインドを背負ったハンブルガーSVだが、徐々にこのようなフランクフルトの弱点を突いていく。

22分にはスペースの空いたバイタルエリアでパスを受けたMFバデリから、MFソン・フンミンが絶好機を迎えるがシュートを決められず。さらに27分には高い位置へプレッシングを仕掛けるフランクフルトの右サイドの裏のスペースへMFヤンセンが縦パスを送り、走り抜けたMFファン・デル・ファールトが中央へ折り返す。しかし、FWルドネフスはシュートを決められず。どちらも1点ものの場面だったが、ここではフランクフルトが事なきを得た。

前半終了間際の45分、ハンブルガーSVはようやく待望の追撃弾。ファン・デル・ファールトが蹴った右CKをファーサイドから頭で折り返し、最後はDFヴェスターマンが押し込む。セットプレーから今シーズンのチーム初ゴールを挙げ、1点を返す。

これで2−1。先の読めない展開になったが、直後の前半ロスタイムにアクシデントが発生。ハンブルガーSVはMFイラチェクのスライディングタックルがレッドカードの判定を受け、残り約45分を10人で戦うことになってしまう。さらに執拗に抗議したフィンク監督も、後半の開始前に退席処分を言い渡されてしまった。

そして後半、相手が1人少ない状況を利用して攻めるフランクフルトは52分、MFマイヤーの浮き球パスに反応して抜け出したMFアイグナーが貴重な追加点を挙げ、3−1と再び突き放す。

それでも諦めないハンブルガーSVは63分、ゴールキックの処理にもたついたDFからファン・デル・ファールトがボールを奪い取って攻撃。ラストパスが相手に当たってこぼれたボールをソン・フンミンが素早く拾ってドリブル。そのままGKをかわして無人のゴールにシュートを流し込む。

スコアは3−2となり、粘るハンブルガーSVだったが反撃はここまで。フランクフルトが1点差を守り切り、試合のクローズに成功した。乾は79分にDFレロッツィと交代してベンチに下がっている。

これでフランクフルトは3戦3勝。勝ち点9でバイエルン・ミュンヘンと並び、得失点差で2位の好位置につけている。

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