柏は新加入FWクレオのゴールでアウェー貴州人和に勝利!〔ACL〕

 ACL1次リーグ第1節H組(27日、貴州人和0−1柏レイソル、貴陽)天皇杯を制したH組の柏レイソルが貴州(中国)を1−0で下し、アウェーで白星発進。初出場した昨年の16強を超える初優勝へ、勝ち点3で弾みをつけた。昨季のJ1王者で3年ぶりに出場したG組のサンフレッチェ広島は、ブニョドコルウズベキスタン)にホームで0−2と完敗した。次戦は3月13日、柏レイソルがホームでセントラルコースト(豪州)、サンフレッチェ広島はアウェーで北京国安(中国)と当たる。

 1度は阻まれたシュートを、クレオがねじ込んだ。0−0の前半ロスタイム。左サイドからのMFジョルジワグネルのクロスに、1メートル85の長身ブラジル人FWがヘディング。相手GK張烈が弾いたボールを、再び頭で押し込む決勝弾だ。

 「力のあるチームだったが、最後までみんなが体を張った。厳しいアウェーで勝ち点を取れたのは次につながる」。日本の4クラブで唯一の開幕白星に、主将のMF大谷も胸をなでおろした。

 スタンドは貴州のチームカラー、オレンジがほぼ独占。ぬかるんだピッチに柏レイソルは小気味いいパス攻撃ができず、柏レイソルより平均身長で5センチ上回る高さを生かした相手のパワープレーに、何度もピンチを招いた。

 昨季苦しんだパワープレー対策として、今季からセンターバックを3人並べる3バックを導入。実戦3戦目で連係面も改善され、初完封したことが勝利につながった。

 クレオは昨季、広州恒大の一員として貴州と対戦。柏レイソルスタッフにも情報を伝授した。中国で問題となっている大気汚染についてもDF近藤は「マスク1枚でも厳しいらしいので、2枚重ねにしますよ」と、個々で準備を進めるタフさも身についた。昨年、注文した食事が出てこない洗礼を浴びた選手たちに、アウェーの免疫もできている。

 「後半は苦しい時間帯も続いたが全員が体を張って戦った」と選手をたたえたネルシーニョ監督の視線の先には、初出場で16強入りした昨年を大きく上回るACL初制覇がある。