広島が佐藤寿人のゴールで優勝!〔フジゼロックス〕

 「ゼロックス・スーパー杯、広島1‐0柏」(23日、国立)

 20年目を迎えるJリーグのシーズン開幕を告げる一戦は、昨季J1王者の広島と天皇杯覇者の柏が激突。1‐0で広島が勝利した。

 静かな立ち上がり。なかなかチャンスを作れなかった広島だが、試合を動かしたのはやはりFW佐藤寿人だった。左サイドからMF青山が左足で上げたクロスをDF水本がバックヘッドでそらす。柏DF陣の背後でフリーになった背番号11が左足を高く振り上げた。倒れ込みながら放ったボレーが右ポストに当たりネットを揺らした。柏GK菅野は見送るだけだった。昨季MVPや得点王など個人4冠を獲得した男の一撃で広島が先制した。

 前日(22日)の会見で佐藤は広島がゴール時に見せる名物パフォーマンスの新バージョンを予告。この日の先制ゴール後には、選手たちがバックスタンド側の広告フェンス際に駆け寄り、ふた方向に分かれて八字を描き、その中でゴールを決めた佐藤がポーズを取った。

 佐藤は後半12分にも左CKから左足オーバーヘッドを放つも、GKのスーパーセーブでゴールは奪えず。

 柏は後半20分、右サイドからMFレアンドロドミンゲスのFKをDF増嶋がヘッドで狙うも、クロスバーに阻まれ同点ゴールはならなかった。

 1点を守り切った広島は今季最初のタイトルを獲得し、J連覇へ幸先の良いスタートを切った。佐藤は、ゴールシーンを振り返りながら、「うれしいです。クロスが入った時、水本選手が後にそらすのが分かったし、彼も僕がいる所を見ていた。それにしてもうまく入りすぎたなって感じですね。(今季は)ACLもあり、ハードなシーズンとなるでしょうが、もう一度昨シーズンのような試合をして、もう一度優勝の喜びを味わいたいですね」と語った。